シニアライフは自己実現のステージ
定年退職者を含めた高齢者のことを、当サイトでは「シニア」と呼ぶことにする。
従来の日本語の観念では「高齢者 = 老人 = 病弱者」という暗いイメージがあまりにも強い。
これからの高齢者、即ち、シニアの大多数は、健康であり、経済的にも困らない。
しかも、人生80年時代の長くて自由な時間を持ち、多彩な余暇生活の展望が開けてくる。
一方、これまでの高齢者、特に定年サラリーマンの場合は、いぜん会社や仕事に精神的には呪縛された状態にあり、なかなか余暇生活に溶け込んで行けない。
また、余暇の過ごし方も未熟であり、何もすることもなく無為のうちに「老い」を迎えるケースが多いようである。
これからのシニアライフには、自由で豊富な時間がある。
この時代こそ、自分が今やりたいこと、自分がかつてやりたかったことを実現する時代でもある。
中高年サラリーマンに求められるのは、余暇に対して積極的に立ち向うことである。
つまり、長い会社生活の中で身にしみついた会社中毒、仕事中毒の呪縛から自らを解放し、余暇を中心とするシニアライフにおける自立した生き方の確立である。
束縛から解放され自分のための時間が広がる
(1)仕事のあいまではなくなった「余暇」
これから始まるシニアの時代とは、労働や家計を維持しなければならないという束縛から解放され、「余暇」が中心となる時代である。
ところが、経済優先、仕事中心の猛烈社員時代を長く過ごしてきた日本の中高年サラリーマンにとって、この余暇中心の時代が大の苦手なのである。
この「余暇」という言葉は、よくみると「余ったひまな時間」ということになる。
事実、日本語の辞書をひいてみると、
「仕事などのあいたひまな時間」(日本語大辞典:講談社)、
「自分の自由に使えるあまった時間。ひま、いとま、レジャー」(広辞苑:岩波書店)となる。
つまり、これまでの日本語の観念では、余暇とは仕事があっての余暇であり、たまたま仕事の合間にポッカリと空いた時間であり、自分にとって自由が許されるごくわずかの時間ということになる。
そこで、仕事一筋に生きてきたかつての猛烈社員にとって、仕事がなくなり余暇だらけになる定年後の時間をどう過ごせばいいかわからないといった事態がおこる。
似たような日本語に「余生」という言葉もある。
人生50年時代の観念であり、労働に人生のエネルギーを使いはたし、残されたわずかな時間を、ひっそりと静かに「隠居」として過ごすというものである。
このいずれも、人生80年のこれからの時代にはなじまない古い観念である。
しかし、かつての仕事中心人間の多くは、依然この観念に呪縛されたままである。
これから始まる長いシニアの時間を充実したものとするためには、自分を仕事の呪縛から解放し、自分の視野と行動を余暇生活に向けて拡げて行くことが大切といえる。
シニアライフは自由時間と自律の時代
こうした呪縛から解放されれば、シニアの時代は、時間は自分のためにある時代、「自由裁量時間」の時代となる。
自由裁量時間とは、時間をどう使うかを自分で決め、自分の価値感にしたがって生々と生きて行く時間のことである。
この時間が増えるこれからのシニアには、従来の余生とか余暇の観念ではとらえきれない新しい拡がりのある人生が期待できる。
しかも、多くのシニアには、健康であり、そして長い時間が残されている。
こうして、以前に提言した「ホロニック型」の生き方は、これからのシニアの時代には、多くの人にとって可能となる。
レジャー、スポーツ、学習、研究、趣味活動、ボランティア活動、そして「仕事」(労働ではない)など、自分なりに選択し行動して行ける時代である。
なお、ここで「仕事」と「労働」とあえて区分したことについては、次のような意味がある。
労働とは「レーバー」(labor)であり、肉体労働であれ精神労働であれ、経済生活維持のため会社等に束縛された自律性のない仕事のことをいっている。
これに対して、ここでいう仕事とは「ワーク」(work)であり、自分のために自分の意志で選択する、生きがいにもつながる仕事、つまり自律性のある仕事を意味している。
これからのシニアには、余暇も仕事(ワーク)が融合した、自律度の高い拡がりのある人生の選択が可能である。
もちろん、労働の束縛からの解放度、生活の自律度には個人差がある。
定年後も生活維持のため働きつづけるシニアもいる。
しかし、年を加えるにつれて生活時間の自由度は増すはずである。
また、ゆとりのあるシニア生活のためには自律度を高める努力も同時に必要である。
現役サラリーマンとホロニックな人生を選択するシニアとの基本的な違いは、生活時間の他律性と自律性にある。
お気に入りのブックマーク・RSSに登録 »
関連記事
サイトマップトラックバック(0)
http://yg-away.biz/mt/mt-tb.cgi/1644


