「自立」へのスタートとその成功条件
「会社人間」への訣別の時
準備は終わった、ケジメをつけよ
「自立に向けて出発せよ」ということは、「今の会社をやめなさい」ということではない。
「会社従属型のサラリーマンであったことに訣別しなさい」ということである。
つまり、独立する、転職する、現在の会社に残る、そのいずれにせよ自分の意志で自分なりの生き方を選択する時が来たといっているのである。
これまでに
(1) 中高年サラリーマンが現在おかれている状況
(2) これから将来にかけて想定される中高年サラリーマンの人生コースの変化方向と代表的パターン
(3) それに対応するキャリア計画再構築の手法
(4) そのための能力再開発の手法�D 「自立」に向けての自己革新などを提起してきた。
いうなれば、「自立」のための準備編である。
準備が終われば、自立に向けてのスタートである。
会社依存であったこれまでの生き方にケジメをつける時である。
どの方向を選択するか、中高年これからの人生コース
キャリア(仕事)を中心に、中高年サラリーマンのこれからの人生コースをここでもう一度整理しておきたい。
その生き方は、大きくは次の三つに区分できる。
- (1)サラリーマンコース…組織の中で生きて行く
- (2)独立コース…1人の個人として再出発する
- (3)ゆうゆうコース…仕事をやめる、あるいは仕事を従にして自 分が人生で求めるもの − 生き甲斐を追求する
サラリーマンコース
このコースには三つの方向がある。
- (1)ゼネラリスト型…経営の中核を目指して自分を鍛え直し、組織をリードする
- (2)スペシャリスト型…高度の専門技術を追求して組織の中を生き抜く
- (3)マイペース型…とことんマイペースを貫いて会社に残留する
この三つの方向の中では、逼迫する企業環境の中でマイペース型社員の存在は次第に許されなくなりつつある。
残留、転職、そのいずれにせよ、組織の中で生きる以上、ゼネラリストかスペシャリストかの選択が迫られ、そのための能力再開発努力は続けねばならない。
サラリーマンが気楽な稼業であった時代はすでに遠い過去のこととなっている。
なお、このサラリーマンコースは、サラリーマンの「生き方」としてみれば、次の二つに区分される
A 現在の会社に残留する
B 転籍、転職する
独立コース
独立コースにも三つの方向が考えれる。
- (1)資産活用自営業型
- (2)能力活用自営業型
- (3)ベンチャー起業型
一つ目の資産活用型は、自分の持っている有形資産(資金、土地・建物)などを活かして事業を始めることである。
事業ノウハウがない場合も多く、フランチャイズへの加入による事業化はよくみられるケースである。
一般的に、コンビニエンスストア、ラーメンショップなどの小型事業自営が多い。
二つ目の能力活用型は、自分の持っている無形の資産(専門能力)を活かして仕事を始めることである。
経営コンサルタント、税理士などとしての独立が代表的ケースである。
三つ目は、自分の持つ専門技術、外部ネットワークを活かして会社を興すことである。
ベンチャー会社の起業はその代表例である。
こうした独立には、サラリーマン生活にはない自由と生き甲斐があるが、その一方では自分の全てを賭けて事業を行うリスクが伴う。
しかし、一国一城の主になれるという夢も大きい。
ゆうゆうコース
豊かさの時代、仕事だけが生き甲斐ではなく、価値観も多様化している。
人生80年を見すえた「オフビジネスコース」ともいえる人生コースも一つの選択肢である。
このコースは、各人それぞれ価値観に基づいての人生設計であり、その方向性は多岐にわたる。
国際ボランティアになる、自然との共生を求めて山村に移住する、陶芸などの趣味を究めるなど様々な生き方がある。
好むと好まないにもかかわらず、中高年者には近い将来必ず訪れるオフビジネスの時代である。
老後までの経済生活の見通しがたち、家族の了解が得られれば早くからこのコースの選択もありうる。
価値観が多様化し、「モノ」よりも「こころ」のという時代である。
定年前、定年後に関係なくこのコースの選択者は増加するものと考えられる。
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